大津市歴史博物館

大津の歴史データベース

大津の歴史事典

 分野:郷土の文化   地区:上田上

雁皮紙

がんぴし

雁皮(ジンチョウゲ科の落葉低木)を原料とした手漉き和紙。「近江鳥の子」と呼ばれ、高級な書き物の用紙として用いられ、「紙王」といわれている。紙漉きの技術は、江戸時代の終わり頃、越前(福井県)から桐生村(現・上田上桐生町)に伝えられた。最盛期の大正時代初期には、同町の16〜17戸で紙漉きが行われていたが、現在は、成子ちか氏が唯一の伝承者として県の無形文化財に指定されている。