大津市と志賀町は、平成18年3月20日に合併しました。これにより、比良山系の東西山麓が大津市の市域に含まれることになりました。
この地域は、かつて比良三千坊と呼ばれるほど多くの寺院が建立され、わが国の山岳宗教の中心地のひとつとして知られていました。長い歴史の中で、特に戦国時代の戦乱により、多くの文化財が失われてしまいましたが、今なお伝統的な独自の文化、生活が残されている地域です。
今春に大津市と志賀町の合併一周年を迎え、比良山麓の旧志賀町域に伝来、あるいは関連するさまざまな文化財を紹介することにしました。この地域に伝わる彫刻・絵画・工芸・古文書・民俗の各分野から厳選し、公開するとともに、祭礼・史跡についても写真パネルを制作、旧志賀町域の人々の歩んできた歴史と文化の全体像に迫ります。
なお、旧志賀町では町の指定文化財がありませんでしたが、この2月にあらたに大津市指定文化財として指定された文化財のお披露目も同時に行ないます。
重要文化財 木造阿弥陀如来立像 鎌倉時代 西岸寺蔵(和邇中) |
木造菩薩立像 鎌倉時代 上品寺蔵(小野) |
墨書土器「霊仙」 大教寺野遺跡出土 大津市保管 |
市指定文化財 金銅装神輿 付属神額 江戸時代 木戸共有者会蔵 |
比良天満宮縁起【部分】 江戸時代 天満神社蔵(北比良) |
おもな展示作品(写真紹介以外) |
石神古墳群1号墳出土土器 1括 古墳時代後期 大津市保管 |
中畑田遺跡出土皇朝十二銭 一括 奈良・平安時代 大津市保管 |
中畑田遺跡出土猿面硯 1点 平安時代 大津市保管 |
国宝 小野毛人墓誌 1基 奈良時代 崇道神社蔵 |
重要文化財 木造阿弥陀如来立像 1躯 鎌倉時代 西岸寺蔵(和邇中) |
県指定文化財 比良庄絵図 1鋪 室町時代 北比良財産管理会蔵 |
県指定文化財 大般若経 経箱・経帙 一括 南北朝時代 樹下神社蔵(北小松) |
市指定文化財 懸仏 9面 室町時代 水分神社蔵(栗原) |
熊沢蕃山書状 2幅 江戸時代 個人蔵 |
旗本庄田家文書 一括 江戸時代 本館蔵(庄田正義氏寄贈) |
市指定文化財 金銅装神輿 付属神額 1面 江戸時代 木戸共有者会蔵 |
展覧会をより深くご理解いただくため、期間中さまざまな講座を開催いたします。
中世から近世にかけて比良山麓の村々に伝えられた古文書を読み、湖西の村落における生活の様相や、豊かな歴史と文化を学びます。
【申込締切】3月10日(水) 【参加料】200円(カード会員100円)
天神信仰と深い関わりがあるとされる、旧志賀町域の北比良に鎮座する天満神社について、その縁起を紹介しながら京都の天満宮との関係について考えていきます。
【申込締切】3月14日(水) 【参加料】300円(カード会員150円)
・上記の各講座・教室は事前申込制です。
・ハガキで歴史博物館までお申し込み下さい。
・申込の際には、希望する講座名・郵便番号・住所・氏名・電話番号を必ずお書きください。
・定員を超える場合は抽選となります。
主催 | 大津市・大津市教育委員会・大津市歴史博物館 |
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観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます。 |
会場 | 大津市歴史博物館 企画展示室B |
期間中の休館日 | 3月19、22、26日 4月2、9日 |