大津祭は、今から400年ほど前の慶長年間、旧鍛冶屋町の塩売治兵衛が狸の面をかぶって踊ったことに始まるとされています。そして、寛永十五年(一六三八)に三輪で屋台造りという曳山の原形が登場し、安永五年には十四基の曳山が出揃いました。その後、曳山は大津町人の豊かな経済力と高い文化に支えられ、より華麗に装飾されていきました。
特に、見送幕などの染色品は、ヨーロッパの毛綴織をはじめ、中国・日本の綴織・刺繍など、当時の染色の技術を知るうえにおいても、貴重な品となっています。近年、曳山を彩るこれらの装飾品は、盛んに復元新調が行なわれています。本展では、昨年に引き続き、新調される以前に使用されていた幕類を中心に、曳山のかざりを紹介します。
西宮蛭子山旧水引「花鳥文」銀地ビロード刺繍 白玉会蔵
西宮蛭子山旧水引 「花鳥文」銀地ビロード刺繍 白玉会蔵 |
神功皇后山旧胴懸 「楼閣庭園図」朝鮮毛綴 神功山保存会蔵 |
源氏山旧前懸 「蝶に草花図」 源氏社蔵 |
神楽山胴幕 「養蚕機織図」綴織 堅田町自治会蔵 |
西王母山旧からくり 「桃童子」 西王母山桃山保存会蔵 |
神功皇后山模型 個人蔵 |
市指定文化財 大津祭曳山永代伝記 大津祭曳山連盟蔵 |
「四ノ宮祭礼例年九月十日巳の歳ばん付」 明治二年 本館蔵 |
展覧会をより深くご理解いただくため、期間中さまざまな講座を開催いたします。
常設展示のチケットでご観覧いただけます。
観覧料 | 一般210円(160円) 高大生150円(120円) 小中生100円(80円) ※( )内は団体・前売料金。市内在住の65歳以上の方・障害者の方は無料 |
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会場 | 常設展示室1F ミニ企画展コーナー |
期間中の休館日 | 9月20・26日、10月3・11・17・24・31日 |